2018年7月1日(日)

メトロポリタン美術館に行って来ました。
毎年この時期は、服飾部門の企画展があるのですが、今年は「Heavenly Bodies:Fashion and the Catholic Imagination(天国の身体:ファッションとカトリックのイマジネーション)」
カトリックの装飾文化と、それに影響を受けた20世紀以降のハイファッションを展示することで、その相互作用を提示するという内容。
フランス文学者の鹿島茂氏の説では、キリスト教というのは、精神的・肉体的な苦しみを介さなければ神には近づくことができないということを教義の根本にしています。
また、キリスト教は同性愛や自慰行為、生殖を伴わない性行為を厳しく罰していて、性的な願望と背徳感と隣り合わせな状態なのです。
祭服以外は、至ってシンプルな協会の衣装は、身体のラインを奪い、性的願望を引き起こさないような慎ましやかな衣装デザインで、妙にエロテックに感じます。
16世紀や18世紀のシスティーナ礼拝堂の展示と対照的に展示されているアレキサンダー・マックイーンやイヴ・サンローラン、ディオール時代のガリアーノが手掛けたランウェイの衣装は素晴らしいものでした。
特にガリアーノのマドンナの婚礼衣装はファンタジーな天使のようで、マドンナの描く絵本の世界感の住人を彷彿させます。
カトリックをテーマにショーを開催したヴェルサーチやドルチェ&ガッバーナのドレスもキラキラ光るものばかり展示されていて、着ると後光が差すのではと思ってしまいます。
ちなみに、気合いを入れて、マリア像プリントのドレスを着て行ったら、たくさんの人に声を掛けられました:)
bySARA女王様