2023年2月15日(水)
私のブログはいつもご無沙汰になり気味で、しかもSMプレイとあまり関係がないことが多いのですが、今回は向島に出来た都築響一さんプロデュースのエロティックミュージアム大道芸術館のレポートです。(訪れたのは昨年の12月です汗)
写真家や編集者として著名な都築さんはラブホテルやキャバレーなど昭和の香りの漂うモチーフを被写体とされることが多く、前々から廃業する全国の秘宝館の展示物を買い取り保管していると聞いていましたが、2022年10月に向島に料亭であった建物を改装し、「都築響一コレクション大道芸術館 museum of roadside art」をオープンされました。
エントランスでは巨大な球体に入ったエロティックな人形に驚かされます。続いて、料亭時代には女将の部屋だったとされる小部屋へ。昭和の高級クラブのカラオケルームのような内装に、エロティックな絵画とオリエント工業のラブドール、そしてかつてテレビ放送されていた鳥羽秘宝館のCMを見ることができます。
館内は、2階がスナック風の飲食を楽しめるスペース、3階は鳥羽SF未来館の展示物が展示されています。
そして、この大道芸術館の素晴らしいところが、あらゆるところに展示物が飾られています。階段や踊り場は、古いものだけではなく現代のアーティストの作品が飾られています。しかも、QRコードを
トイレの壁はストリップ劇場をイメージしてピンナップ写真が張り巡らされています。
3階の展示はエロさより異様さに圧倒されます!壁にはかつての秘宝館での展示の写真になっており、保管及び展示のみならず記録としてかつての秘宝館の様子も知ることができます。
入場券に付いているドリンクチケットで、スナックスペースで飲み物(アルコールも)を頂くとこが出来るのですが、なんとも空間がお洒落!なんでもバブル時代の東京の代名詞、芝浦GOLDを手掛けたデザイナーによって仕上げられたそうです。ラブドールの美女ホステスをお触りしつつ、ポルノ映画のチラシや見せ物小屋の垂幕、観光地で売られていたお色気グッズなど、スタッフさん(女将?)が丁寧に説明してくれます。興味深いものがたくさんあるし、居心地良いし、通いたくなる〜と思ったら、2回以上来館すると、入場券を払わなくてスナック利用が出来るそうです。
18歳以下の入場は不可となっていますが、展示アートの乳首やら局部は布やシールなどで隠されています。写真をSNSに乗せる時に加工をしなくてもよいのは便利ですが、ちょっと残念。〝其れはまだ人々が愚かと云う貴い徳を持って居て、世の中が今のように激しく軋み合わない時分であった〟と文豪 谷崎潤一郎の『刺青』(明治43年)の書き出しを思い浮かべてしまいました。
ともかく、お色気を娯楽のひとつとして楽しめた古き良き時代を楽しめるスポットです!
そして、展示物に関する解説がスマホで読めるようになっているのですが、作品の説明と都築さんの感性を通して書かれたコメントが、味わい深く、展示物やかつての時代に対するノスタルジックな思いが伝わってきます。言葉にするより、「百聞は一見に如かず」ですので、是非足をお運びください。
bySARA女王様